スマブラオフ大会でNintendo Switchを使わない同期用端末を用意する

こんにちは。スクルトです。

今回はスマブラSPのオフ大会で価格を抑えて同期用端末を用意する方法についてお話します。

同期台とはなんだ、ということに関しては今回は割愛します。

用意したもの

  • Raspberry Pi3 Model B+
  • microSDカード(16GB)
  • microUSBケーブル(電源用)
  • HDMIケーブル
  • 適当なUSBマウス
  • 適当なモニター

大体こんな感じです。

Raspberry Pi とは

Raspberry Pi(以下、ラズパイ)とは簡単に言うと超小型のパソコンです。だいたい名刺くらいのサイズでちょっとした電子工作やIoTに使えたりするのでそっちの分野では結構人気です。で、今回はそれのBluetoothに対応したモデルを使って同期用端末を作ってやろうというわけです。

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これが名刺サイズのパソコンです。ただ単品で買うと基盤むき出しで危ないのでケースを買うなどしましょう。

ですが、このラズパイは市販のパソコンのように買って電源とモニターを繋いで最初の簡単なセットアップをすれば使えるものではありません。といってもmicroSDカードにOSをインストールしてやればいくらいなので少しパソコンに詳しい人であれば簡単に扱えると思います。あるいはググって出てきた記事の通りにRaspbianというOSをインストールしてあげればすぐに使えるようになります(また割愛します)。この辺は大会/対戦会のIT担当の方に頼みましょう。

同期のやりかた

さて、本題です。Raspbianをインストールして準備ができた前提で話を進めます。

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ラズパイを起動するとこんな感じの画面になります。

この画面で、右上にあるBluetoothのマークをクリックしてやると下の画像のようになります。

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英語ですが何も怖いことはありません。こうなったらラズパイ側で「Add Device...」をクリックします。

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すると上の画面のようになります。

この画面になったらswitchProコンの上部にあるボタンを長押ししてペアリングモードにします。

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ここで「Pro Controller」が表示されればOKです。表示された「Pro Controller」をクリックして、ウィンドウ右下にある「Pair」ボタンをクリックします。

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ウィンドウがこうなったらしばらく待ちます。

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まだ待ちます...。

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ウィンドウに「Connected Successfully」が表示されたら同期完了です!こうなったら元々接続していたSwitchでコントローラーを認識しなくなります。

後処理

で、ここまでで一旦同期用端末としての役割は果たせるんですが、この状態で再度Switchに接続した場合、動作に不調をきたさない保証ができないので、ラズパイとの接続を切ります。

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やり方は、同期するときと同じように画面右上のBluetoothのマークをクリックして、「Remove Device...」をクリックします。

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すると、このような画面になるので「Pro Controller」をクリックしてウィンドウ右下にある「Remove」ボタンをクリックします。これでSwitchProコンがどの端末に対しても接続されていない状態になります。こうしてあげれば鞄の中に放っておいてもどの台でも誤操作が行われる心配がなくなり安全な状態となります。また、この状態になってもSwitchには問題なく接続しなおせるのでご安心ください。

用意するにあたって必要な費用

で、問題なのがこれを用意するにあたって必要な費用です。

小規模な大会であれば同期用のスマホやノートパソコンを用意するとなると安くても5万円は下らないくらいの価格になるのでだいぶ厳しいかと思います。また、それを盗難されないようにするためのコストも多少なりかかってきます。そんなお金があるならSwitchとモニターとスマブラを用意したほうがよっぽどマシです。

ですが、このラズパイを使うことによって大幅なコストダウンが狙えます。

まず、ラズパイ本体ですが、今回使用したRaspberry Pi3 Model B+よりも安く小型のモデルが存在します。ラズパイを扱っている通販サイトはいくつかありますが、今回はAmazonですべて完結させる方法を提案します。

ラズパイには数多くのモデルが存在しますが、その中でも比較的新しく、小型かつBluetooth対応のモデルが存在するのでそれを採用します。それがRaspberry Pi Zero WHです。これは驚くべきことにフリスクのケースと同じくらいのサイズです。受付の机の隅っこにちょこんと置いて置けるサイズなのでわざわざ同期台の机を設置しなくても済みます。

で、これの金額なんですが驚くべきことになんと$14です。本体だけで2000円かからないくらいですので破格の値段です。で、これとは別にMini-HDMIHDMIの変換を行うケーブル、ケース、USBマウスを接続するためのコネクタがついて2980円です(2018/12/24時点)。

これに電源を供給するためのmicroUSBケーブルはスマホの充電器だったりiPhoneの充電器+microUSB-USB Aのケーブルで事足りるので、だいたい0~500円程度と考えます。

次に、OSをインストールするためのmicroSDカードです。昨今では32GBくらいまではだいたい同じくらいの値段で買えるようになってきたので1000円程度と考えます。実際には8GBもあれば十分事足りるんですが、現在8GBのmicroSDカードをわざわざ探して買うほうが面倒且つ高いのでこうします。

次に、ラズパイを動かすためのマウスを用意します。Amazonベーシックのマウスで十分なのでこれを買います。(2018/12/24時点で603円)

Amazonベーシック マウス USB MSU0939

Amazonベーシック マウス USB MSU0939

最後に、ディスプレイです。これはわざわざゲーミングモニターを買う必要はなく、せいぜい大きめのスマホくらいのサイズがあれば十分なので7インチくらいのものを用意するとします。画質も特にこだわる必要はなく、最低限の情報が得られればいいという考えで以下のものを使うとします。(2018/12/24時点で5790円)

さて、これでラズパイ+モニター+マウスで最低限動かせるものが揃います(セットアップをするにはキーボードも別途必要ですが大会会場で動かすための最低限を想定してキーボードは省いてあります)。

ここまでで挙げたものの金額を計算すると、おおよそ一万円強です。モニターに関してはそこら辺のハードオフで古いものを買ってHDMI-何かの変換端子を買えばもっと安く済むかもしれませんし、自宅にある古いサブモニターを使うとなればもっと安く上がります。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。

とにかく、今回の記事で述べたようにラズパイを使うようにすればSwitchを一台無駄にすることなくフルで稼働させることができますし、費用もそれほどかからずに同期用端末を用意できるようになりますと言いたかったのです。

もしかしたら電子工作大好きおじさんがいればもっと安く上がるかもしれませんが各地方の大会でそういう方は少ないと思いますし、比較的やりやすく、安価な方法で同期用端末を作る方法を提案させていただいた次第です。

ですが、この方法が最適とは限りません。もしスタッフの方に古いもう使っていないスマホを持っている方がいればそれを使ったほうがよっぽど手っ取り早いですし、ほかにもっといい方法があるかもしれません。

この方法が各大会/対戦会の主催者の皆様に届いて、同期用端末の検討案の一つとなったり、採用されることになったりすれば幸いです。

それではここまで読んでいただきありがとうございました。スマブラ界隈がより活発になりますように。